直島を20数年ぶりに訪問した。

By in 四国 on 2018-01-02

2016年11月、直島(香川県香川郡直島町)を20数年ぶりに訪問した。

当初は男木島に猫の写真を撮りに行くつもりだったのだが、フェリーに乗り遅れてしまったのだ。

女木島、男木島行きのフェリーは上半分が白、下半分が赤、の2色に塗り分けられた小さな船で、船名を「めおん2」という。素朴だが均整のとれた美しい船体は、高松港の風景、瀬戸内海の風景によくなじんでいる。その美しい船が今まさに出航していく光景を息を切らしながら見送った。ああ、思い出した。これが高松港の風景だ。船に乗り遅れてしまったことも忘れて見とれてしまった。


やがて船に乗り遅れたショックでがっかりしてうつむいたのも束の間、顔を上げたら直島行きのフェリーが停泊しているのを見つけた。そんな偶然が僕を直島に連れてきたというわけだ。

直島は僕のふるさと香川県高松市の高松港からフェリーで1時間。瀬戸内海の島である。

一切の情報を持たずに直島へやってきた僕は、港に到着しても何をすればよいか、どこへ行ったらいいのかさっぱり見当もつかない状態だったのでとりあえず「海の駅なおしま」で情報収集することにした。観光案内パンフレットの地図を見て、フェリー乗り場のある宮浦港(島の西側)から、島を横断して東側の本村港まではおよそ5kmほど、歩いても1時間程度で行けるだろうことが分かった。
のんびりしているうちに町営バスは出発してしまった。「まあ、途中のバス停からバスに乗ることもできるし、本村港を目指して歩いてみるか。」

ひどい腰痛から復活してまだ間もなく、長い距離を歩くことに少々不安もあったけれど、気持ちのいい天気とほどよい気温のおかげでどんどん歩けた。民家が密集する地区の細い路地をワクワクしながら通り抜け、町営バス路線の幹線道をひた進み、途中で猫に出会っては遊び、小学校の校庭では体育の授業をしているのが見えた。

20数年前には、飲食店やスーパーも数えるほどしかなかったような印象だったのが、今ではコンビニもあるし、おしゃれなカフェや、近代的な美術館、その他もろもろの”しかけ”。何らかのムーブメントを感じずにはいられない佇まいがあちらこちらで見られた。

訪問した日は月曜日。島の人の話によると月曜日は、島内の美術館などの施設が一斉に休館日に設定されているとのことで、観光客の姿はあまり多く見かけなかった。それに加えて、瀬戸内国際芸術祭(2016)の会期が終わっていたこともあり、どちらかというと島は閑散としていた。

そんな中、海外からはるばる訪ねてきた人たち(20代と思われる)を何組か見かけて話しかけてみた。なんとそのほとんどがオーストラリアからの観光客だった。いったい何が彼らをこの瀬戸内海の島に連れてきたのか?  尋ねてみたところ、「Tadao Andoが好きだから」「ANDO MUSEUMを見たい」ということで、建築家 安藤忠男氏の影響力はただならぬ大きさだと言える。

今回、いろいろな施設が休館日のため、それらを観覧することができなかったのは残念だったが、だからこそ出会えた人たちや、風景もあり、楽しいひとときを過ごすことができた。

是非もう一度訪れてじっくり回って、たくさんの人たちに出会ってお話しできたらいいな。次回訪れる時の大事なポイント。それは、日帰りではなく、島内で一泊もしくは二泊して、ゆとりを持って巡ってみることだと思う。そうするだけの価値がある島なのだ。

直島(宮浦港)から見る瀬戸内海

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