構図を考える <10>直線と曲線


直線と曲線
イメージワード:<緊張感と安心感><幾何学模様><おしゃれな>

「直線と曲線」という構図に気づいたのは、本の挿絵として掲載されていた1枚の写真を目にした時でした。

どこかの庭園なのでしょう。画面上部には何本もの太くて青々とした竹がまっすぐ垂直に伸びているのが見えます。地面には瓦を埋め込んで丁寧に造り込まれた歩道が、緩やかな曲線を描きながら手前から奥へと続いています。

ぴんと張りつめた緊張感の中にも、やわらかな安心感のようなものを感じました。

「この写真の中の世界に入ってこの歩道を歩いてみたい。」そんな気持ちになりました。空気の湿度やにおいが感じられ、入っていけるように思えたのでした。

直線と曲線とのコンビネーションによって、何か気持ち良いと感じさせる視覚効果が生み出されたのだと思います。

「直線と曲線」を意識して画面にとり入れてみましょう。まるで幾何学模様をデザインしているかのように。デザインしながら楽しい気分で撮影できたならば、その気持ちは写真を見る人にも、きっと伝わっているはずです。

直線と曲線のコンビネーション

 

直線と曲線のコンビネーション

「直線と曲線」とはいっても、必ずしも一つの画面に直線と曲線とが組み合わさっている必要はありません。「直線」もしくは「曲線」だけを意識して構成しても、ユニークな写真になると思います。主に直線だけで構成された画面にはぴんとした緊張感を感じますし、主に曲線を使って構成された画面には、優しさや安心感のような印象を覚えます。

先日、仏像をテーマにした写真展を観に行く機会がありました。まずは作家のトークショーでそれらの写真の撮影エピソードを聴き、それから1時間以上かけてじっくりと写真展を味わいました。その後、近くのお寺に立ち寄って仏像を拝観して、その日は仏像と向き合い、仏像のことを感じ、考え続けた一日となりました。

帰り道にふと気づきました。仏像に優美さや安心感、そして圧倒されるような力強さまでもをおぼえるのは、仏像がさまざまな曲線を用いて表現されているからに違いないと。

直線を意識して構成した。

 

曲線を意識して構成した。

 

海岸線は弧を描いている

 

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